生きづらいのは、境界線(バウンダリー)が引けていないからかもしれません
こんにちは
心に優しい身体カウンセリング日和風
佐藤海糸です。
今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今週から、ボチボチ仕事始めという方もいらっしゃるのではないでしょうか
お疲れさまです。
以前、長らく電車通勤をしていたので、仕事始めというと、
またあの電車に乗らないといけないんだ・・・
とイヤな気持ちになってたことを思い出します。
何がイヤかって、朝の通勤電車といえば、ラッシュ、満員電車です。
今日あたりはまだそんなに混んでいないかもしれませんが、普段はかなりの混みようですよね。
人混みが苦手だし、パーソナルスペースがとれないのがイヤなので、今でも電車に乗るときは、多少歩いても、一番後ろの車両に乗ったり、混まない電車を選んで乗るなどしています。
ご存知の方も多いかと思われますが、パーソナルスペースとは、他人に近づかれると不快に感じる空間のことです。
ガラガラの電車でも間隔をあけて座ったり
親しくない人に突然近づかれると、思わず身体がひいてしまったり
私たちは無意識のうちに他人との間に距離をとって、自分の空間を守ろうとします。
パーソナルスペースというのは、人によって広さが違います。
近づいてくる相手が全くの他人なのか、ごく親しい人なのかなど、親密度によっても違ってきます。
また、相手が男性なのか、女性なのか、その人の年齢などによっても違いがあるかもしれません。
満員電車は、パーソナルスペースが全く確保できない状態。
不快な状態が続くんですから、イライラしてトラブルになりやすいのも、身体の反応としては自然のことなのかもしれません。
このパーソナルスペースというのは、快か不快か身体が感じることで、自分にとっての人との快適な距離感がわかります。見えないけれど、そこには線引きがあります。
この線引きを、境界線(バウンダリー)と言います。
境界線は相手との身体的な距離感、パーソナルスペースのように物理的なものだけに感じるものではありません。
精神的な線引き、心にも境界線があります。
また、個人間の境界線だけでなく、個人の領域を超えた自然や天候など環境と自分の間にも境界線が存在します。
パーソナルスペースは、物理的な距離感なので、境界線もわかりやすいかもしれませんが、心の境界線というのは、見えないので、あること自体も意識しにくいかもしれません。
身体と同様、心にも自分にとってのパーソナルスペースがあります。
心のパーソナルスペースを守ってくれているのが、心の境界線です。
心の境界線とは「自分も相手も大切にするための心の線引き」と言います。
心の国境です。
隣の国が攻撃しながら私の国境を越えようとしてきたら、こちらも攻撃したくなります。
私の国境を超えて攻撃され、勝ち目がなかったら、降参して国を明け渡してしまうかもしれません。国境は崩されてしまったのです。
あるいは、もう二度と攻撃されないように、誰も入ってこられないように国境沿いに頑強な壁を作ってしまうかもしれません。
また、強い国が弱い国に国境を超えて支援し続けることで、弱い国は本当は弱くないのに、自力でどうにかしようと努力することをやめてしまうかもしれません。
逆に、他国に支援することを強要され続けていることもあるかもしれません。
人間関係がうまくいかなかったり、生きづらさを感じてしまうのは、こんなようなことを心と身体が体験してきたからなのです。
虐待やトラウマ、不適切な養育を受けてきたことで、境界線を破られ続けてきたり
親から過干渉や過保護に扱われたり、逆に、親をケアし続けてきた場合、親との境界線が曖昧なまま育っていくと
本来は成長と共に育っていくはずの境界線が十分に育たないため、自分にとっての適切な心の境界線はどこなのか、線引きがよくわからなくなってしまうのです。
でも、あきらめないでほしいのです。
境界線は、いつからでも作り直すことができるからです。
境界線を作りなおすには、子育てのように順番があります。
また、他にも大切なことがいくつもあるのですが
まずは、自分の国、自分のパーソナルスペースに自分が落ち着いていられるようにしていきましょう。
どうするのかというと、グラウンディングやセンタリングだったり、身体の軸をしっかりしていくことで、身体の中にアンカー(いかり)を作るのです。
心と身体はつながっています。
身体の中にアンカーができると、人間関係で振り回されたり、生きづらさを感じて気持ちがコントロールできなくなっても、アンカーに戻ることができると心もだんだん落ち着いてきます。
そうすると、自分の身体の中に、落ち着いていることが増えてきます。
その身体の中にある落ち着きを意識しながら、少しずつ自分の身体のまわり、パーソナルスペースを少しずつ広げていくことができます。
自分の中にある落ち着きを意識しながら、パーソナルスペースを広げるということは、心のパーソナルスペースを広げることになるのです。
心のパーソナルスペースができるということは、同時に心の境界線も作られてきているということなのです。
そうなってくると
心の境界線が、自分も相手も大切にするための心の線引きだということがわかってくるかもしれません。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。
またお会いできたら、うれしいです。
どうぞ温かくしてお過ごしください。
ではまた